お知らせ
まさとちゃん
201008.31
こんにちは「住宅プランナー」のガマです。
「まさとちゃん」と母が話しかけてきました。
ぎくっとしながら「なんや」と答えます。
母から名前を呼ばれると、碌なことが無い。
「リクガメ、熱中症になってるんやないか?」
「なんでや」
「バナナやっても食べにきいひんもん」
「こないだ水浴びさしたから大丈夫や」
「そやけど今までやったら飛び出してきたのに」
「カメも暑い時には食欲なくすわいな」
「そやろか。それからなぁ、ヒキガエル、みんな生きてるんか?」
「生きとるよ」
「土が干からびて、ひび割れてるやんか?
ミミズを入れたったら飛んで出てきて食べよったえ」
「ほんなら生きとったてゆうことやんか」
「そらそうやけど、餌やってるんか?」
「あんた、心配すること無くなったら、カメやカエルのことまで心配するか」
ある日の母と息子の会話です。
60歳になっても息子は息子なのです。
『心配するなら餌代をくれ』と息子は心の中で叫んでいたのです。
執筆者:片岡千尋