ただの相談役 気まぐれブログ
アナタの隣りの工務店 倉敷茶屋町ユーリン・ホーム。
私は朝の散歩を2時半に始める。
日課である。
日課は規則である。
玄関先でリールにつないだ
フレンチブルのタントを
5㍍内の紐の範囲内で
自由に行動させながら
汐入川の土手を歩く。
川にかかる高橋を渡り
祠に至って
土手道を西に折れ
点在する民家と田畑の間の
畦道の姉さんぐらいの太さの舗装道を
リールを1㍍に絞って
タントと足早に通り過ぎる。
やがて
汐入川の土手道に幅6㍍で
直角に突き刺さるように作られた
長さ60㍍の舗装道に出くわす。
胴輪からリールの留金を外し
タントを自由にする。
タントは大概走り去り
動きたいように動くが
汐入川の土手道には踏み込まずに
手前の小橋の上で待っている。
「タントお座り!!!」と命じる。
タントは腰を落として動かない。
胴輪の金具に
リールの金具を取り付けて
タントと並んで帰途に就く。
家に着くと玄関で
タントの顔と手足を
雑巾で拭く。
雑巾は台所の蓋つきのゴミ入れの上の
盥の中に2枚入れてある。
今朝は無い。
あちこち探しても無い。
埒もない。
『捨てれば良いわ』と
布巾を洗って絞っていると
寝室から出て来た奥さんが
「雑巾は汚れていたから
洗って外に干してあるよ」
と眠たげに言った。
『雑巾を洗うのは勝手だ』
『外に干すのも勝手だ』
『散歩の時間は分かっているのだ』
『散歩の前にはいつもの所に置いておけ』
無視して布巾でタントを拭いた。
拭かれたタントは玄関框の所で
お座りをして待っていた。
毎朝散歩の後で
ジャーキーを4本やるのだ。
今朝はすっかり忘れていた。
私は朝の散歩を2時半に始めた。
日課であった。
日課は規則であった。
規則は
重なる積み木のようで
ひとつのパーツが欠けると
崩れ去ってしまうのだ。
玄関框の所で座っていたタントは
クーとひと声鳴いて
腹ばいになっていた。