ただの相談役 気まぐれブログ
アナタの隣りの工務店
倉敷茶屋町ユーリン・ホーム。
うちの奥さんが汐入川の土手で
拾ってきたミーは癖の悪い猫だ。
一昼夜鳴き続けていたためか
家に連れて来た時には
ハスキーボイスになっていた。
声は治るかと思っていたが
治らないだけでなく
掠れ声が変に板についてしまい
態度も子猫にしては
不良っぽくなっていった。
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悪い癖は成長とともに
磨きがかかってきた。
ソファーが好きで
人目がないと爪を研ぐ。
おかげで私の好みの
グリーンの高級革のソファーの
背もたれは傷だらけ。
家中の柱は爪痕でささくれ立ち
壁のクロスはカッターナイフで
切りつけたように細く細かく
抉れている。
爪研ぎをみつけて叱りつけると
叱った者の服や靴に小便をひっかける。
食卓にの上にミーの好物を
置いておくとオモチャにする。
これはうちの奥さんも悪い。
ミーがそのような性格だ
と分かっていて買ってきた物や
残ったオカズを置いておくからだ。
昨日もミーが
ハンペンのパックの蓋を開けて
食卓の上に散らしていた。
「この間も残った鮭をテーブルに置いといて
ミーに無茶苦茶されたばっかりじゃが…
なんで同じことをする…なんで学ばん…」
畜生のすることだから
やってしまったことで
ミーを怒りはしないが
奥さんにはついつい
怒声を発してしまった。
「ミー何でこんなことをするん
こんなことをしたらいけんよ…
腹たてのオッサンが怒鳴るから
これからはしてはいけんよ…」
怒りながら私が居間に引っ込むと
台所で奥さんがミーに注意をしていた。
『これからはしてはいけんのは
アンタのほうだろうが……』