ただの相談役 気まぐれブログ
想像と家づくり
倉敷茶屋町ユーリン・ホーム。
確かNHKのクールジャパン
という番組だったと思う。
武田双雲という書画が出ていた。
「にすいには冷や凍のように
冷たいという意味がある」
と双雲氏が話していた。
先日
実家の和室から和風座卓を
婿のダイゴと運び出した。
「お父さん…段差があるよ」
「お父さん…よろけよるよ」
「お父さん…。
机が下がって来とるよ」
「お父さん…棚にぶつかるが…」
「お義母(かあ)さんは
結構口うるさいんですね」
ダイゴが驚き笑いながら
ささやいてきた。
妻も歳古と
若い頃の様な熱さを失い
口うるさく冷たく
なってくるものだ。
クールジャパンで双雲氏は
にすいの妻という字を
番組内で書いていた。
冷たい妻は凄い…凄すぎる。
近頃折りにつけ実感することだ。
妻への愛が
失われたわけではない
が…夢が霞んできた。
立原道造の好きな詩が
口の端に昇ってきた。
夢見たものは
ひとつの幸福
ねがったものは
ひとつの愛
山なみのあちらにも
静かな村がある
明るい日曜日の
青い空がある
双雲氏は別の字も書いていた。
人は幾つになっても
夢を追い続けるもの
と私は思ってきた。
特に戸建ての建築業などは
夢を追いかける人でないと
続けられるものではない。
それなのに双雲氏が
書いた漢字は「ニンベンに夢」
「人の夢」が「儚(はかな)い」とは…
漢字はむごいものである。