ただの相談役 気まぐれブログ
一棟一棟 手仕上げ住宅
倉敷茶屋町ユーリン・ホーム。
「お父さん‥‥携帯が鳴っていたよ」
朝風呂から上がり
腰にバスタオルを巻いて
LDK に入って行くと
奥さんが教えてくれた。
着信歴を見ると英氏からだった。
「ごめん‥‥ごめん‥‥
風呂に入っていたもんで
電話に出られなくて‥‥」
「エッ‥‥ナカイさん‥‥
朝 風呂に入るのッ‥‥」
営業をしていた頃
毎晩のように夜遅く帰宅した。
帰るとすぐに酒を呑み
バタンと倒れるように眠った。
朝に風呂に入るのが40年来の習慣になっている。
「どうしたん?」
「いやぁ~昨日の帰り際に
車で壊してしまったじゃない‥‥
それを持って行こうと思って‥‥
10時過ぎに着くから‥‥」
時計を見ると
あと10分もなかった。
慌てて
サッと身体を拭って服を着た。
英氏が持ってきたのは
旗の注水式のスタンドだった。
一昨日
バックで駐車場から出ようとし
英氏の車の右後輪が接触した。
かちて脆くなっていたスタンドの
樹脂を割ってしまっていたのだった。
『アレ‥‥アレ‥‥』と
その時には思っていたが
翌朝になったらその事と
英氏とが結びつかないぐらい
忘れていた。
来訪された英氏には
LDKに入ってもらい
お茶をしながら昔話をした。
テレビが家に来た頃の番組は
米国ドラマがばかりだった。
名犬リンティンティン・ラッシー
コンバット・ローハイド
パパは何でも知っている
うちのパパは世界一
サンセット大通り・奥様は魔女
etc.etc.‥‥
うちの奧さんも加わって
話が盛り上がった。
「英さんって‥‥
本当にいい人じゃねぇ~」
途中で家に来て
珈琲を飲みながら
話しを聞いていたチヒロが
車で帰る英氏を
見送りながらつぶやいた。
「温かくなったら
随筆の集まりを
再開しようかと思うんです」
先日
竹入氏が言っていた。
『参加してもいいかなぁ~』