ただの相談役 気まぐれブログ

立原道造『夢のあと』
202409.20

一棟一棟 手仕上げ住宅
倉敷茶屋町ユーリン・ホーム

中学生の頃 立原道造が好きで
幾度も幾度も
彼の詩を読み返していた。

夢みたものは ひとつの幸福
ねがったものは ひとつの愛
山なみのあちらにも

     しずかな村がある
明るい日曜日の 青い空がある 
 

日傘をさした 田舎の娘らが
着かざって 唄をうたっている
大きなまるい輪をかいて
田舎の娘らが踊りををどってゐる

告げて うたってゐるのは
青い翼の一羽の小鳥
低い枝で うたってゐる

夢みたものは ひとつの愛
ねがったものは ひとつの幸福
それらがすべてここに ある と

立原道造『夢みたものは‥‥』

私自身も
十四行詩(ソネット)にはまり
毎晩 詩作に耽ったものだ。


「水信に
お金を下ろしに行ってくるわ」

昨日 奥さんに言ったら
お誕生日プレゼントの
ハガキが来ていたから
貰ってきてくれろと
返事をされた。

「大の男がわざわざ
ハガキ1枚を持って行って
やっちもないプレゼントを
貰えるもんか‥‥」

「何がぁ~
ビールだと粗品付きの箱を
選んで買っているくせに‥‥」

そう反発しながら 奥さんも
水島信用金庫に付いて来た。

サランラップをいただいた。

「しっかりした
サランラップじゃわ」

帰りにエブリイに立寄って
私のお昼の弁当も買った。

「こんなに暑い日が続くと
お昼ご飯を作る気にも
ならんじゃん」

日に日に
月下美人の花芽が膨らんでくる。

開花は10月の半ばか‥‥
楽しみだ。

「咲いたら また 二人で見ような」

「ワタシ‥‥写真で良いよ」

おやつ時に事務所に顔を出したら
チハヤとチヒロが金光饅頭と
オレンジジュースを
出してくれた。

金光のT 橋のご両親からの
いただき物のお裾分けだそうだ。

いつも有難うございます。

「和ちゃん‥‥オミヤゲ」

「フ~ン」

奥さんは黙ってパクついた

立原道造の詩の中で
一番好きな詩は『夢のあと』だ。

《おまへの 心は
わからなくなった
《私の こころは
わからなくなった

かけた月が 空のなかばに
かかってゐる 梢のあひだに――
いつか 風が やんでいる
蚊の鳴く声が かすかにきこえる

それは そのまま 過ぎるだろう!
私らのまわりの この しずかな夜

きっといつかは
 (あれはむかしのことだった)と
私らの こころが
  おもひかへすだけならば‥‥

《おまえの心は わからなくなった
《私のこころは わからなくなった 

青春の苦悩だった。

齢(よわい)70も過ぎると
人の心など判からなくて
当然だと思えるようになる。

自分の心の在り様どころか
我が奥さんの心映えでさえ
解からなくなっているのだ。

若人よ‥‥悩め‥‥
悩めるのも若さゆえだ。

執筆者:中井勝人
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