出隅、入隅、すみません。
こんばんは。
現場のこと、良い事ばかり書きたいけれど、
嘘っぽくて嫌なので、正直に書こうと思います。
これから建てられる方は、参考に。
M様へは、本当にごめんなさい、という反省を込めて...。
出隅、入隅、という言葉があります。
言葉通り、出ているか、引っ込んでいるかしている隅のことを言います。
写真は、巾木の出隅部分。
出隅分は当たりやすく、既製品だと剥がれやすいので、カバーをつけました。
色を分けるときは、入隅で分けるのが基本。
これは過去に建てさせていただいたお宅。
写真中央、棚のクロス。
中を白に、脇を花柄に貼り分けました。
階段を上がった正面の部分にも同じ物を。
ということで貼ったのですが、
階段を上がりきったところは出隅になるので
大工さんに木を付けてもらいました。
手すりより上の部分にも、
細い木を付けてもらっています。
そうしないとクロスがペロンと
剥がれるからです。
で、今回。
M様は、外壁のサイディングの貼り分けに、こだわっておられました。
出隅部分での貼り分けでした。
クロスもサイディングも同じことなのに、
監督の私がマヌケなため、
出隅部分はコーナーのサイディングがくるため、角できちんと貼り分けができないことが判明。
サイディング屋さんとあ~だこ~だと話し合った結果、
出隅部分で貼り分けできないなら、入隅に変更する方が綺麗じゃないかということになりました。
次の日、お客様にお伝えすると
「できないんだ。できないなら仕方ないです」と言われたときの表情が悲しそうで。
帰りがけ、ガマさんに相談。
途中からの貼り分けでもおかしくないのでは!?
気持ちが引っかかるなら、お客様ともう一度話し合った方が良い、ということになり、
ユーターンしてお寄りしました。
途中、血圧が低くなってからのガマさんに初めて怒鳴られましたが、
ホント、怒鳴られてお客様の望む通りになるなら、いくらでも怒鳴られるのに、と思いました。
お客様にご説明後、
帰り道でもガマさんと話し合ったけれど、結局、お客様の好みだということに。
Rさんがブログで、
「外壁が思い通りにならなくて悲しい」と書いて
コメントで
「最悪ですね」
「こだわったことが実現できないなんて、可哀想」とか
非難轟々な目に合えば、まだ気が楽なのか!?
いろいろ思いましたが、
結局は自分の非力さに自己嫌悪。
夜、Rさんから、
「貼り分けやめます。他の部分が目立つなら結果オーライです」とお電話をいただきました。
朝、2人で現場を見て最終決定。
最後のお引渡しのときに、
いろいろあったけど、中井が監督で良かった、と思っていただけるように、
精一杯頑張ります。