ただの相談役 気まぐれブログ
アナタの隣りの工務店、倉敷茶屋町ユーリン・ホーム。
今日は
満月に一日不足ぐらいの大きさの
月の下を散歩しました。
これぐらいの月明かりだと
夜は漆黒ではなくて薄墨色で
足元も意外と明るいものなのです。
すると
『陰翳礼讃』が頭に浮かんできました。
谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』を読んだのは
高校生の頃だったように思います。
僧侶の金襴の袈裟は
明るい所で見ると
ケバケバしいだけだが
古式に則った仏事などで
闇に隠された部分ができると
金糸銀糸が時々光り
荘厳味を増してくる。
そのような内容のことを読み
金の色合いの変化を
考えるようになりました。
展示場を作る時に
1階のトイレの床に
金色のクッションタイルを
張りました。
照明をつけずに
窓から差し込む
陽光だけだと
金色がくすみ
渋く落ち着いた色に
なります。
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.散歩しながらそんな事を考え
思い出した話しがもう一つありました。
読んだ本は忘れましたが
あるドキュメンタリー監督(?)が
祇園のお茶屋で撮影をしようとし
部屋に多くの機材を持ち込み
『いざ撮影』とスイッチを入れた時
電気使用量が多すぎて
ブレーカーが落ちてしまい
大慌てで芸妓・舞妓が
ロウソクを持ってきたところ
その芸妓・舞妓の姿が妖艶で
ロウソクの光りでの撮影に
変更したという話です。
あの白塗りの化粧も
陰翳のあるところで
引き立つ化粧なのです。