ただの相談役 気まぐれブログ
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昨日
「所さんの目がテン」で「秋田犬」を見て
もう一度本を読み返したくなりました。
『秋田犬(宮沢輝夫 著・文春新書)』
番組では飼い主と今ひとりの人が同席し
飼い主が部屋の外に出て行ったときの
犬種による行動の違いを放映していました。
シェットランドシープドッグとラブラドールは
飼い主が出ていくと不安になって
部屋に残っていた人に愛想をするのですが
秋田犬はドアの所にたたずんで
飼い主の帰りをじっと待っていました。
不安であることは
クルリとした巻き尾を
下げていましたので
よく判りましたが
それでも洋犬のように
飼い主以外の者に
近付いて行ったりはしませんでした。
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「忠臣は二君にまみえず」のような気概が
たまらなく愛おしかったです。
『秋田犬』という本によりますと
本来は中型の秋田犬に
マスチフやシェパードやセントバーナードの
洋犬の血をまぜて闘犬作成をめざした結果の
大型化だったそうです。
そうした洋犬化した容貌の犬を もう一度
日本犬らしい筋肉質で立ち耳・巻き尾にするために
東北各地に残っていたマタギ犬の血を借りました。
北海道犬の血も入っていると言います。
そこまでして天然記念物の
大型日本犬を作り出したものですから
セントバーナードに似たマダラ模様
シェパードのような顔の黒マスク
カラフト犬から受け継いだ長毛の小犬は
親が秋田犬でも淘汰されるようです。
『秋田犬』より抜粋。
現在では秋田犬の愛好家や繁殖家を
悩ませた「耳の立たない」犬は出なくなった。
一時は当たり前のようにいた黒マスク
と呼ばれる黒い口吻の犬も、すっかり姿を消した。
だが、ただ一つ、いまだに克服できないのもがある。
「長毛」である。樺太犬由来の血は根強く先祖帰りし、
愛好家、繁殖家からは目の敵にされている。
そんなところに、2008(平成20)年、秋田犬の関係者を
困惑させるブームが起こった。不細工だけどかわいい
“ブサかわ犬”こと「わさお」のメディアはの登場である。
今 秋田犬は欧米で大人気らしい。
やがて 欧米ではロングヘアー・アキタも
秋田犬の一種として認められるように成るのではないでしょうか。
天然記念太の秋田犬は秋田犬として
残していけば良いだけのことだと思います。
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「日本犬には一種独特の個性がある。その立ち姿は勇ましく、
凛々しくあり、ほかのイヌを寄せつけない感がある。
(中略)喜びはかみしめ、けっしてうれしくてもはしゃがない。
つらくともその気迫の顔面の下にその感情を隠して耐え忍ぶ」
『日本の犬 人と共に生きる』(麻布大学獣医学部・菊水健史教授 東京大学出版会)
「犬」を「人」に置き換えれば
理想の日本人そのままです。