ただの相談役 気まぐれブログ
背中
202002.03
アナタの隣りの工務店
倉敷茶屋町ユーリン・ホーム。
今朝
風呂あがりに洗面台に向かって
ドライヤーで頭髪を乾かしていると
左斜め後ろの三面鏡が開いていて
鏡に私の背中が映っていた。
経営の神様と言われていた松下幸之助さんは
成功する人が身につけていなければならないものを
3つ挙げていた。
「可愛げ」
「運の強そうなこと」
「後ろ姿」
自分のものなのに
他人ばかりが目にして
自分では目にすることが
できないものだから
背中にはその人の
本性が出るのかもしれない。
山本周五郎は「さぶ」の中で
男前で頭が切れて腕も良いが
傲慢な表具職人栄二に対し
与平老にこう言わせている。
どんなに賢くっても
にんげん自分の背中を見ることは
できないんだからね。
自分は腕が良い
頭が切れるとうぬぼれていても
人間は所詮自分一人では
自分の背中すら見ることもできない。
人間一人ではその程度の
能力しかないことに気付けよ
と与平老は言いたかったのだろう。
偶然に見た私の背中は丸まっていて
思っていたより肉が薄かった。
円熟味というより
ただ年を感じた。
執筆者:中井勝人