ただの相談役 気まぐれブログ
オンリーワンの家づくり
倉敷茶屋町ユーリン・ホーム。
「何よ…これ?」
昨日の二人だけの夕食後
奥さんが私の顔の前に
携帯電話をかざしてきた。
微妙に動くので
しっかりとは
見えなかったが
白くて長いものが
映っていた。
「でっかい芋虫かぁ~?」
「何が芋虫よ‼‼‼
私の背中じぁ‼‼‼
つまらないものを
載せるんじゃねぇ‼‼‼」
転んだ奥さんの背中を映した
私のブログ写真だった。
一昨日
締まりなく丸まって
老いの漂う背中だなと
ブログを読み返しながら
感じたことを思い出していた。
「40年かぁ~」
「何がよ?」
「お互い…一緒になって
40年になるんじゃのぅ~
和ちゃん…
オレに一目ぼれして
良かったのぅ」
「それが不幸の始まりじゃ…」
奥さんが
乱暴な言葉使いをするときは
照れ臭さも入っている。
40年前
後先のことも考えずに
所帯を持った。
恋で落ちぶれ 暮らそとままよ
さがりながらも 藤は咲く
そんな俗謡が
頭に浮かんできた。
「いろいろあったのぅ~」
「ありすぎじゃぁ」
「これからも
二人仲良う暮らそうな」
「いやじゃ‼‼‼」
柳家三亀松さんの都々逸。
目から火の出る 所帯を持てど
火事さえ出さなきゃ 水入らず
『40年かぁ~』
今度は心の中で呟いた。