ただの相談役 気まぐれブログ
オンリーワンの家づくり
倉敷茶屋町ユーリン・ホーム。
外は昨夜からずっと大雨だ。
七夕の日の雨は
牽牛と織姫が逢えなくて
泣いている涙なのだというので
催涙雨という。
だが二人は
等しく泣いているのだろうか。
昨夜の食事があっさりし過ぎていて
満腹感が得られなかった。
そのままだとジョッキの3杯目に
手を出しそうだった。
金属ジョッキにしてから氷が解けず
焼酎のロックのアルコール度数が
下がらない。
ジョッキで3杯目を飲むと
酔いが明くる日まで残るので
極力晩酌はジョッキ2杯に
押さえるようにするようになった。
私は食卓を離れてキッチンに立った。
「お父さん何しよん‥‥お湯を沸かして」
「インスタントの天婦羅そばを
今から作るんじゃ‥‥
お湯を入れたら
3分間を計ってくれんかのう‥‥
どうもうまいこと設定できひんのやわ」
湯が沸く間に
食卓についている奥さんに
冷蔵庫にへばり付けてあるタイマーを
持って行って頼んだ。
「こんな簡単なことができんの‥‥」
『できんから頼んどんじゃ』
心の内で反論した。
「ここをこう押して‥‥」
奥さんが説明を始めると
ヤカンがピーと湯気を吹きだした。
キッチンに戻り
蕎麦の蓋を半分開けて
湯を満たしておくさんに言った。
「スタート」
「何がスタートよ‥‥
ここを押したらいいだけじゃん」
『ええからはよ押せよ』
心の内で急かせた。
「いつまでそこにおるん‥‥
お蕎麦をもって
こっちに来ればいいじゃん」
「蕎麦の上に
ヤカンを置いて密封してるんじゃ」
タイマーがピ・ピ・ピとなった。
蓋を開けて天婦羅を入れ
天婦羅の上が赤くなるほど
七味をたっぷりと振掛けた。
蕎麦を出汁に絡めながら
食卓に持って行った。
奥さんに七味の量を見られたら
何をどのように言い募られるのか
予測はついていた。
これから食べようとする蕎麦が
不味くなってしまうだろう。
4日の日曜日から
大相撲名古屋場所が始まった。
織姫が
チョン髷の似合う年齢になっていたら
逢えなかったからといって
昨夜
牽牛の方は涙していなかったと思う。
昨日の奥さんはチョン髷を結っていた。
似合っていた。