ただの相談役 気まぐれブログ

タント
202503.11

手間暇かける家造り
家の町医者ユーリン・ホーム。

3月1日(土)の
深夜1時の散歩のときには
私をグイグイと引っ張っていたタントが
お昼の散歩に奥さんと出かけて
帰ってきて突然下半身を麻痺させた。

麻痺は日々体中に広がっていった。

それから9日が経過した昨日の
10日に全身をグッタリと麻痺させて
血反吐を吐いて身罷った。

11年前の今は昔の話
水島のペットショップに
入店した私と目が合った時
その黒い子犬はショーケースの中で
ブルブルと震えていた。

「今朝 顔見世を
したばかりなんですよ」

「病気ですか?」

尋ねた私に女店員は
笑って答えてくれた。

「お母さん‥‥
フレンチ・ブルの子がおったぞ
連れて帰ってもええか?」

店から飛び出した私は
駐車場の奥さんに聞いた。

「すぐに売れる訳ないじゃん
少し様子を見たら‥‥」

フレンチ・ブルドッグが今ほど
人気犬種になる前のことだった。

「それやったら
アサッテまで待って
まだここにおったら飼うで‥‥
それでええか‥‥」

「いいよ」

奥さんが了解してくれた。

帰宅してから奥さんには内緒で
店に予約の電話を入れた。

「水曜日の朝には連れに行くから
絶対に売ちゃぁ~いけんよ」

住所・氏名・電話番号を言いながら
念押しをしておいた。

そして 手元にひきとった
黒い子犬のフレンチ・ブルは
タントと名付けた。

我が家に来てからのタントは
台風のような大雨風の時以外は
毎晩散歩に行った。

タントは体毛が黒いので
日中の散歩より夜の方を好んだ。

私はもとより夜型人間であった。

私と奥さんが寝るときには
タントはベットで添い寝をしてきた。

寒いときにはタントは布団に潜り込む。

「初めは
奥さんの布団の方に行くんですよ‥‥
奥さんがオナラをすると
慌ててボクの所に来るんですよ‥‥
犬でも臭いものは臭いんですねぇ~」

人様にはそのように話をして
笑わせていた。

ここ1年ばかりは
私と奥さんと一緒に
お仏壇の前に座り
朝の先祖供養にも加わっていた。

見上げる初老のタント。

10歳を過ぎるころから
手足や眉や頬に白髪が増えてきて
ひねもすノタリノタリと
することが多くなっていた。

タントの精悍な横顔。

来客の時にうるさく吠え掛かり
檻に入れられるタントとチーちゃん。

夏の暑い日に水浴びを喜ぶタント。

目が合うと
じっと見上げてきた中年のタント。

昼寝中のタントとチーちゃん。

9歳も年下の若い娘にほたえられて
ウンザリしているタント。

タント‥‥
もう少し長く散歩がしたかったよ。

執筆者:中井勝人
アーカイブarchive

お問い合わせ

土地探し相談も受付中!

電話でお問い合わせ

086-429-1255

受付時間 9:00~18:00

WEBでお問い合わせ

シダのある暮らし
来場予約 資料請求・お問い合わせ
来場予約
資料請求・お問い合わせ