ただの相談役 気まぐれブログ
手間暇かける家造り
家の町医者ユーリン・ホーム。
昨日
S女史と電話でお話をした。
「若いころお兄さんと
麻雀をされていたそうですが
一緒に打ちませんか?」
『麻雀教室に参加したい』
おっしゃる女性がおられ
女性には女性ということで
S女史をお誘いしたのだ。
S女史からは断られたが
別の意味で話は弾んだ。
「前の日に主人が何気なく
『延命治療はしないで欲しい』
と話していたのに
翌日に主人が倒れて
『今すぐに手術をしないと
手遅れになりますよ』
とお医者さんに言われたら
色々な書類に訳も分からず
サインをして
『延命治療の手術』に
同意してしまったんですね」
S女史は病院に
ご主人のご様子を見に行く
毎日なのだという。
80歳近いご主人は
お身体は不自由ではあり
意識はハッキリしていたり
混濁していたりだが
食欲はあるという。
幽明境を異にするところまで
彷徨われたご主人は
『10年は長生きされますよ』
なのだそうだ。
「でもその10年の長生きは
回復ではじゃぁないんですよね‥‥
私の方が持つかどうかですよね」
それがS女史の悩みなのだという。
女史からは一休宗純の言葉を
教えていただいた。
『親死に子死に孫死に』
孫が生まれたばかりで
喜んでいる知り合いの商人に
一休さんが話した言葉だ
と一部では伝わっている。
臨済禅では順番に死ぬことが
幸せとされているという。
私も逆縁の不幸だけは嫌だ。
年下の者よりは早く
あの世に行きたいと思う。
特に奥さんや子供たちや
その伴侶や孫たち
弟の家族よりは‥‥
「ボクは戒名と辞世の句も
前から考えてあるんですよ」
「まぁ~
なんでも先へ先へと考える
中井さんらしいですね」
S女子に笑われながら楽しくもあり
切なくもあった電話を切った。

異端の僧・一休禅師には
たくさんの狂歌も残っている。
その一つ。
世の中は 起きて箱して 寝て喰って
後は死ぬるを 待つばかりなり
『箱する』とは
『トイレに行く』ことだそうな。