お知らせ
「すんご」「さぶろく」~建築現場に息づくリズム~
200905.28
ある本の中に「藤原道長の土御門第(つちみかどてい)の敷地は、南北240m、東西120m」と記述されていました。平米数にして、28800。どれ程の広さなのか、実感として頭に浮びません。
南北120間、東西60間だと7200坪、2町4反。京都育ちですので、基盤の目のおよそ2つ分の広さだと推定できます。100平米と30坪とを比較しても坪の方がとらえやすい。畳2枚が1坪という体内尺度があるのです。洋間の広さを知りたい時「何畳ですか」と尋ねる人が多いのも同じ理屈だと考えます。
建築現場では「広さ」ばかりではなく「長さ」の表示でもいまだに尺貫法が息づいています。「寸五」とか「三六(さぶろく)」とか、メートル法に馴染んだ耳には、新鮮で歯切れの良い言葉に聞こえます。