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夏いかに涼しく~昔ながらの知恵を再考~
200908.06
夏になると思い出す文章があります。
「家の作りやうは夏をむねとすべし。冬はいかなる所も住まる。
暑き頃わろき住居は、堪へがたき事なり」(徒然草・吉田兼好)です。
日本はアジアモンスーン地帯に位置しています。
高温多湿で降雨量は世界平均の2倍、パリやロンドンの緯度が
北海道のあたりですから、日本は南国です。
ですから40年ばかり前までの家は
「いかに雨をしのぐか」 「いかに涼しく過ごすか」が課題でした。
今は、冷暖房機器が発達し、高気密性能・高断熱性能の高い家が
多くなりました。
ただし、家としては、夏場非常に暑くなるものになっている。
陽光で少しでも冬を暖かくしようという貧しい昔の思考で
南側に部屋にもってくるのは良いのですが、奥深い庇や通気・通風を
忘れてしまったためです。
もう一度、できるだけ自然に夏涼しく生活できる家造りを考える
時期なのかもしれません。